星のかけら ブログ

岐阜県東濃地方を中心に鳥や虫などを観察しています。私たちのまわりには不思議がいっぱい散らばっています。虫嫌いな人はごめんなさい。たまに可愛い芋虫も出てきます。

綿毛をまとった虫たち〜ベッコウハゴロモ、アオバハゴロモ、エノキワタアブラムシ

昆虫には、ロウ物質を毛のように出して、体を隠すものがあります。ロウ物質で身を隠しているようですが、どうもその効果が疑問です。青い葉の上で白い綿毛のようなものがあれば、結構目立つからです。これから最近見かけたロウ物質の綿毛をまとった昆虫を何種類か紹介しますので、どのような役割をしているのか想像してみてください。

まずはベッコウハゴロモの幼虫。ロウ物質の毛を傘のようにして、隠れています。これでは昆虫には見えないですよね。でも、色的に、そこに何かいるのはすぐに分かってしまいます。

【2022.7.30追記】今日近くで、アミガサハゴロモの成虫を見つけました。下の写真が、ベッコウハゴロモの幼虫かアミガサハゴロモの幼虫か分からなくなりました。どちらかということでお許しください。

こちらは毛から体が出ている姿。ロウ物質の毛はお尻の方から出ています。この毛が羽衣にみえるので、ベッコウ「ハゴロモ」というそうです。ではベッコウは?

ちなみにこの幼虫は、背中に白いお椀型の塊を背負っています。これは、ベッコウハゴロモに寄生するハゴロモヤドリガの幼虫です。なんとこちらもロウ物質を分泌しています。

ベッコウハゴロモの幼虫とハゴロモヤドリガ | フィールド日記 | 不二聖心女子学院 中学校・高等学校

こちらはベッコウハゴロモの成虫。ガのような姿をしていますが、カメムシの仲間(カメムシ目)です。名前のベッコウは、成虫の色から来ているようです。名前が成虫と幼虫の特徴を合わせて付けられているというのが面白いですね。

2番手は、アオバハゴロモの幼虫。同じくカメムシ目。今度はロウ物質の綿毛を全身にまとっています。それに、周囲の枝にも綿毛をくっつけています。上のベッコウハゴロモと近い仲間ですが、ロウ物質の使い方が少し違っているようです。

こちらがアオバハゴロモの成虫。可愛い目をしていますよ。

3番手は、エノキワタアブラムシ。こちらもカメムシ目。アブラムシというと飛ばないイメージですが、こちらは飛んでいたのを、手で捕まえました。ちゃんと翅があります。見た目から綿虫や雪虫と呼ばれている翅のあるアブラムシの仲間です。こちらも綿毛の役割をネットで検索しましたが、色々なことが書かれていて、はっきりとしたことは分かりませんでした。私には邪魔にしか思えないのですが。