職場の近くに小さな湿地があって、夏になると、そこにたくさんのトンボが集まってきます。身近にこんなところがあるのが、ちょっと自慢です。今、その湿地で一番多く見られるのが、下の写真のチョウトンボです。光の反射によって、紫からピンクまで虹色に光ります(これが写真で表現できないのが残念ですが)。小さな湿地ですが、30匹くらいの雄がなわばり争いをしながら飛び回っていました。
【チョウトンボ♂】
雌は、湿地の周りの草に止まっていて、あまり飛び回りません。雌は翅が雄のように青くないのですが、付け根付近が緑を含んだ金色に光ります。雄に負けない美しさです。この翅の光る色は、構造色といって、CDを光に当てると虹色に見える現象と同じです。雄と雌で、翅の表面の構造を変えて、光る色を変えるなんて手が込んでいますね。
【チョウトンボ♀】
その雌がたまに雄のなわばりに入ってきます。そうすると、すぐに雄が飛びかかってきて(実際にそう見えました)、交尾しました。その交尾の時間がなんと、2〜3秒くらい。トンボの交尾は何分も続いているのが普通と思っていたから、うまくいかなかったのかと思ったのですが、どうもそうではないみたいです。だから、交尾の瞬間を写真に撮るのは、大変!やっと撮れたのが、下の写真です。
そんなに山奥ではなく、近くでこんな綺麗なトンボが見られるのは幸せです。このような場所がずっと残っていってほしいです。