星のかけら ブログ

岐阜県東濃地方を中心に鳥や虫などを観察しています。私たちのまわりには不思議がいっぱい散らばっています。虫嫌いな人はごめんなさい。たまに可愛い芋虫も出てきます。

乗っ取り犯〜ムネアカハラビロカマキリとハリガネムシ

秋に川沿いの散歩道を歩くと、カマキリが川に浮いていることがあります。その理由については、後で話すとして、昨日は4匹同じ場所に浮いていました。そして今日、その場所にいたカマキリの不思議な行動を目の当たりにしました。1時間以上にわたる観察記録です。

 

一匹のムネアカハラビロカマキリが川で溺れていました。

【10:31 上陸】 なんとかオギの葉につかまって水から這い上がります。

【10:51 頂上へ】 ゆっくりとオギを登っていき、穂先まで。ゆっくりと翅を乾かしていました。

【11:08 入水】 いきなり飛んで川に入水

【11:10 上陸】 もがきながら岸にたどり着き、またオギを登り始めます

【11:33 頂上へ】 オギの枯れた葉の先端で一休み

【11:35 入水】 再び飛んで、川の真ん中付近に入水。これは絶体絶命!

【11:43 上陸】 川に流されて、最初に上陸した場所に上陸

【11:49 頂上へ】 なんと10:51と同じ場所、1時間たって同じ場所に戻ってきました。エンドレスやん!

この状態がしばらく続き、お腹も減ったので、観察を終了



この1時間にわたる入水と上陸の繰り返し、何のためか、訳が分かりませんよね。実は、寄生しているハリガネムシのせいだと思われます。ハリガネムシは昆虫ではなく、細長い紐のような生き物で、カマキリやバッタに寄生します。そして成熟すると、宿主(カマキリなど)の行動を操作して、川や池に飛び込ませるのです。ハリガネムシはそこで外に飛び出して繁殖します。今日見たカマキリの入水行動は、ハリガネムシによる行動操作と考えられるのですが、カマキリも生き延びようとしているため、何度も上陸したのではないかと思います。ちなみに、この間ハリガネムシの飛び出しは見られませんでした(いつ飛び出すんだろう?)。

 

そんな奇妙な寄生生物ですが、生態系では重要な役割をしていると書いていました。川に昆虫を飛び込ませることで、川魚の餌を供給しているそうです。そう言えば、昨日は、カマキリを食べているカワムツを見ました。ちょっと怖いかも。