星のかけら ブログ

岐阜県東濃地方を中心に鳥や虫などを観察しています。私たちのまわりには不思議がいっぱい散らばっています。虫嫌いな人はごめんなさい。たまに可愛い芋虫も出てきます。

新緑の葉を巻き付ける昆虫たち〜オトシブミとハマキガ

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コナラの木の下に、葉をクルクルと巻いた、小さな茶筒のようなものがたくさん落ちていました。これは、オトシブミという甲虫が作った、幼虫が育つための巣(専門的には揺籃というそう)です。この中に、親が卵を産み、卵から孵った幼虫がこの葉を食べながら大きくなり、蛹になって、最終的に成虫がここから出てきます。昔の手紙が巻物だったことから、落とした文をイメージして、オトシブミという名前になったと思います。

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ところが、最後まで落とさないオトシブミもいます。エゴノキに作られエゴツルクビオトシブミの揺籃です。葉の一部を切らずに器用に残して、枝にぶら下がっています。落としてしまうほうが、不利だと思ってそうしているのでしょう。誰かに食べられてしまうとか。

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一方、葉を全く切らずに、クルクルと巻き付けているだけの巣も見つけました。こちらは、オトシブミではなくて、蛾の仲間であるハマキガの幼虫(芋虫)が巻き付けた巣です。中を覗くと、小さな幼虫がいました。