いつもの散歩道に、葉を巻いた1センチくらいの筒状のものがいくつも落ちていました。以前にも紹介したことがあるオトシブミの揺籃です。オトシブミという甲虫が、若葉を綺麗に折りたたみ、この中に卵を産み、最後に切り取って下に落とします。孵化した幼虫はこの葉を食べて成長していきます。隠れるための巣であり、食料にもなるわけです。クモや芋虫は自分の吐いた糸を接着剤にして葉を丸めて巣にしますが、オトシブミは接着剤なしで葉っぱを綺麗に折りたたんでしまいます。まるで折り紙の名人ですね。
オトシブミがみんな揺籃を下に落とすかというと、そうではありません。葉の一部を残して、枝にぶら下がっているままのオトシブミの揺籃もあります。それがエゴツルクビオトシブミです。だれに教えてもらうこともなく、こんな器用な作業をできるのが不思議で仕方ありません。
最後に、昨年見た成虫のオトシブミも紹介します。上の写真の揺籃を作ったエゴツルクビオトシブミの成虫です。6月に見たので、ちょうど揺籃から孵ったところでしょう。オスは首が長く伸びていて、とても愛嬌があります。
【エゴツルクビオトシブミ♂】
【エゴツルクビオトシブミ♀】
(2023.6.23撮影)