大きなカマキリがこちらをにらんでいました。ハラビロカマキリです。でも、要注意!これは外来種のムネアカハラビロカマキリでした。大陸にいるハラビロカマキリで、本来日本にはいませんでした。でも、2000年ごろに初めて確認されてから、今では全国で見つかっています。ここ岐阜県東濃地方にもいたことになります。
ムネアカの名の通り、胸が赤と言うよりピンク色をしています。
腕のところにある白い(黄色い)突起が、在来のハラビロカマキリは大きいのが3~4個なのに対し、ムネアカハラビロカマキリは小さいのが沢山あります。
そんなに飛べないカマキリが大陸からどうやって渡ってきたかというと、中国から輸入された竹箒に卵の鞘が付いていて、それを公園などの清掃に使ったため、全国に広がったようです。
空港などの検疫は結構厳しいように思いますが、竹箒の検疫は緩かったのでしょうか。兎も角、ムネアカハラビロカマキリは在来のハラビロカマキリより大きく、力関係や交雑で、在来種が減ってしまわないか心配です。
【2021.10.16追記】
同じ場所で、ついにムネアカハラビロカマキリの卵鞘を見つけてしまいました。白くて黒い筋があるのが特徴でです。やっぱりここでも繁殖していました。
【2022.1.7追記】
別の場所で在来のハラビロカマキリの卵鞘も見つけたので、比較のためにアップします。形は似ていますが、色が全く違います。こちらは全面茶色です。
【2022.3.1追記】
ムネアカハラビロカマキリの卵鞘を見つけた場所の近くで、オオカマキリの卵鞘を見つけたのですが、誰かに食べられていました。おそらく、シジュウカラが食べたと思います。カマキリの卵はシジュウカラの好物なのです。ところが、近くにあるムネアカハラビロカマキリの卵鞘は全く食べられていませんでした。白くて目立つにもかかわらず。同じカマキリの卵でも、外来種だとシジュウカラには認識できないのでしょうか。これではますます外来種が増えてしまいそうで心配です。