川沿いの散歩道を歩いていると、常連の方が、カワガラスがいるよと教えてくれました。こんなに近くで見るのは初めてです。ツグミぐらいの大きさで、ずんぐりした体型で、脚がクイナの仲間のようにしっかりしています。その脚は、光の加減で銀色に光って見えました。体の割りに翼は小さくて、遠くまでは飛べそうにありません。
突然、目が真っ白になるので、ビックリ!これは、水に入るときに目を守るための薄い膜で、「瞬膜」というそうです。半透明で目は見えているようです。瞬膜で検索すると、犬や猫といった動物にもあるそうですよ。
水に入るといいましたが、カワガラスは川に飛び込んで、川虫(カワゲラ、トビケラ、カゲロウの幼虫)を採って餌にしています。川にダイブする様子が下の動画です。
そして下の動画のように、川底を歩きながら川虫を探します。こんな強い流れに逆らって歩けるなんてすごいです。脚がしっかりしているのも納得です。また、羽毛は完全に水をはじくので、濡れません。だから水中にいるときは、体の周りに空気の層ができて、体全体が白く見えます。動画でもなんとなく分かるのですが。。。
羽毛が水をはじくのは、尾羽の付け根にある脂腺というところから出る油を羽に塗りつけているからだそうです。見ていると、尾羽の付け根に翼を擦りつけている仕草が見られました。たぶん油を塗りつけているのだと思います。
図鑑にはこのようにも書いてありました。「比較的最近にツグミ類から分かれたとされるカワガラス科。世界に4〜5種類の小さなグループで、それぞれの種が別々の大陸に分かれて分布し、同じような環境で同じように暮らしている。」
ヨーロッパのカワガラスは胸が白かったり、南米には喉が赤いカワガラスもいるそうです。翼が小さく遠くまで飛べそうにない鳥なのに、世界中にカワガラスが生息しているなんて不思議です。
(参考:石塚徹;見る聞くわかる野鳥界 生態編、信濃毎日新聞社)