今日の週末散歩では、とってもインパクトのある昆虫2種に出会いました。どちらもアリのように地面を這っていて、露出した腹部が細長く突き出ているのです。また片方は、お尻に2本の長い突起を持っていました。今まで見たことない形態の昆虫なので、違和感全開でした。
最初に紹介するのは、クロガネハネカクシ。頭と胸はアリにそっくりですが、腹部がトンボみたいに長いのです(神話に出てくる上半身人間、下半身馬のケンタウロスみたい)。口のところに丸いものが見えますが、これは小さなカタツムリです。カタツムリを食べる虫ということで、最初はマイマイカブリの幼虫だと思って調べ始めたのですが、微妙に違っていました。そしてたどり着いたのが、ハネカクシ科。翅が見えなかったので幼虫と思ったのですが、これで立派な成虫でした。Wikipediaによると、ハネカクシは「研究者が少なく、膨大な未発見種、未記載種を抱えている」そうです。一応クロガネハネカクシと書きましたが、実は新種かもしれません。
【クロガネハネカクシ】
続いて、エゾハサミムシ。頭と胸がアリみたいで、露出した腹部が細長いのは、前のハネカクシとそっくりですが、こちらはハサミムシ科で、お尻に長い二本の突起(ハサミ)が出ているのが特徴です。大きなハサミが立派すぎて、何の役に立っているのか疑問になりました。これでは、ハサミと言うよりトングですよね。
【エゾハサミムシ】
一日で偶然、ハネカクシとハサミムシを見たのですが、この2種には驚くべき共通点があることを知りました。それは、どちらも飛べるのです。翅がないように見えますが、胸の後ろに小さな翅のようなものが見えます。この小さな前翅の下に面積が10倍以上に広がる薄い後翅が折りたたまれて隠れているのです(一度見てみたい!)。なんと、この折りたたみ方を人工衛星用太陽電池パネルなどに応用しようと研究している先生までいました。ますます昆虫の不思議さにはまっていきそうです。