以前、NHKの「ダーウィンが来た!」で、コスタリカの珍虫たちが紹介されていて、そこで、尾に自分の脱皮殻を何段にも繋げて、鎖のような造形を作っている幼虫が出てきました。自分の体の何倍もある盾を作って、前や後の攻撃者に向けるそうです。ビックリな生態です。
(テレビにも出られた西田賢司先生の、ナショナルグラフィックの記事をリンクしておきます)
コスタリカだからこんな面白い昆虫がいるのだろうと思っていたら、日本にもいました。コスタリカのと同じカメノコハムシの仲間の、イチモンジカメノコハムシの幼虫です。下の棘の出た黄色い部分が幼虫の体で、上の黒い部分が自分の脱皮殻です。脱皮殻の部分がコスタリカのカメノコハムシに比べてはるかに小さいですが、これでもなんらかの防御に役立っているのでしょうね。逆に目立ってしまっているように思えるのですが。
(2023.6.17撮影)
こちらはイチモンジカメノコハムシの成虫です。頭から体にかけてスケルトンの覆いをかぶっていて、成虫もなかなかの珍虫ぶりです。
(2022.6.25撮影)
【2023.6.24追記】
一週間後、同じ所を訪れてイチモンジカメノコハムシの幼虫を探してみました。いました!今回は、棒でちょっと突いてみました。そうしたら尾に付いた脱皮殻を持ち上げました。これが威嚇だとすると、コスタリカのカメノコハムシと一緒の行動です。
(2023.6.23撮影)
今回は、もっとすごいことに、蛹も見つけました。脱皮殻を付けたままです。左側が頭で、すでに、成虫にもあるスケルトンの覆いが形作られています。腹部付近の白い天使の羽のような飾りもなんとも不思議。
(2023.6.23撮影)
蛹を見てから、2時間ほど経って、もう一度見たら、成虫がいました。あれっ?いつ羽化したの?さっきはいなかったと思うけど。
(2023.6.23撮影)