星のかけら ブログ

岐阜県東濃地方を中心に鳥や虫などを観察しています。私たちのまわりには不思議がいっぱい散らばっています。虫嫌いな人はごめんなさい。たまに可愛い芋虫も出てきます。

奇怪な姿形の蛾たち〜オオエグリシャチホコ、ヒメクロイラガ、シャチホコガ

 蛾の仲間は、蝶の20倍ぐらいいて、チョウ目(鱗翅目)のほとんどを占めます。日本には5000種近くいると言われています。なので、全てを見ることは到底できません。図鑑にも一部しか載っていません(蝶はほとんど載っているのに)。

それだけ種類がいるので、不思議な姿形をしたものもいます。7月になって見かけた変わった蛾たちを紹介します。

まずはオオエグリシャチホコ。たまたま緑の葉の上にやって来たので目立ちますが、木の幹に止まっていたら多分見つからないと思います。木の質感にそっくりです。

続いて、ヒメクロイラガ。頭の先に鼻のような突起物があります。全身ビロードのような毛が生えています。ぱっと見、これが翅が生えた蛾には見えません。こちらも植物の一部に擬態しているのでしょう。昼間はこうしてじっと隠れているのだと思います。

最後は極めつけ、シャチホコガの幼虫。蛾の幼虫なので、芋虫のはずですが、脚が長くて、まるでアリのようです。近付くと脚を上げて威嚇してきます。これは普通の隠れる擬態ではなさそうです。

擬態している昆虫−1(福光村昆虫記)

によると標識的擬態と言うそうです。その中のベーツ型(防御を持たないものが、毒などの武器を持つものに似せる)ではないかと。

と思うと、別の所で見たシャチホコガの幼虫は枯葉に擬態しているようでした。

下は近くにあった枯葉。上の幼虫とそっくりです。シャチホコガの幼虫は、二つの擬態を使い分けているのではないかと思います。